僕はすっかり出鼻をくじかれて、虚ろな耳で聞いてみると、大工の養成は労働省の管轄なのだという。それでは僕が出向いた建設省は何なんだと問えば、大工とは関係がない建築や建築施工管理士だけが縄張りなんだと。続けて言えば、大工担い手を養成するという、なんだか意味のわからん方は、木を使うということで農林水産省。さらにアメリカ住宅の作り方教室は、貿易に深く関係してくるので、通産省がその分野を扱っているんだと、こうである。
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加えて、住宅にくっついている官庁はと、ぐるりと見渡せば、防火だといって消防庁、住宅金融公庫に適用させるかどうかは大蔵省、ちなみに住宅内汚染は新しい分野なので環境庁、厚生省、建設省がそれぞれ自分のテリトリーなのだと、棲み分けを主張しだすしまつ。いい加減にしろよ、である。なぜこうなるか?住宅業界が政治家の真空地帯だったからである。他の業界と違って一発でどかんと大きな金が動く産業ではない。だから自民党に住宅族ができなかった。そこに行政が手を伸ばしたのである。住宅業界は役人利賎の草刈り場となった。